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© Hikita Chisato

「台湾で写真展をひらいてみたら」台湾でも「廃墟」と「インスタ映えする壁」ブーム?

2021.01.17

忠正市場のあと国立美術館にも立ち寄った。国立美術館は広大で、さらにどの作品も全て無料で見られる。入り口付近の芝生にはたくさんの親子連れが遊びに来ていて、休日を過ごす人気の場所だった。

中で開催されていたのは公募展だったようで、写真もたくさん。でも、どれもこれもおどろおどろしい。それこそ廃墟、古い建物や家具を並べて撮影したような写真ばかり。何か募集のテーマがあったのかとあとで友人に聞いてみたら、台湾の人は廃墟や妖怪などが大好きで、写真もそういう写真が好まれるとのこと。デジタル加工も盛んだった。

たくさんある展示室の一つがピカソの版画展だった。美術館の外にも受付にもポスターも何も掲示されてなかったため、フラリと入って驚いた。

台湾ではまだFacebookの方がメジャーだけれど、Instagramにも人気が出てきたそう。あちこちで撮影が繰り広げられていたが、この壁はインスタ映えしそうな壁だ。
もし♯国立台湾美術館とタグ付けされていたら、あとでそこにいた人と繋がることも出来るのだから、なんだか不思議な世界になったものだ。

(初出:幻冬社plus「台湾で写真展をひらいてみたら」:2017)