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© Hikita Chisato

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日系ペルー人の大貫テレサさんが夫の良夫さんと出会ったのは、ペルーのリマでした。良夫さんは南米の歴史研究者で、遺跡発掘のため頻繁にペルーへ訪れていたのでした。日系人と日本人の夫婦ですが、2人は和食だけにこだわることはないそうです。朝ご飯はパンと卵とコーヒー。ペルー料理も、良夫さんは喜んで食べます。そんな大貫家は、年に数回ホームパーティーを開きます。夫婦の友人には中南米出身者も多く、3人の子どもの友人も招くと、盛大で国際色豊かな会になります。

朝からキッチンは大忙し。サラダやパスタを準備したり、大きなオーブンを使って肉を焼いたり、数種類のデザートを仕込んだり。気になったのは、ゆで卵を輪切りにし、かわいらしく飾ったポテトサラダ。つぶしたジャガイモにマヨネーズを混ぜるところは、日本のポテトサラダと同じで
すが、テレサさんは、そこに具を混ぜ合わせません。スライスした紫タマネギやツナ、アボカドを中に詰め、大きな丸餅のような形に盛りつけます。

じゃがいもは丁寧につぶされているために滑らかで、マッシュポテトのような舌触り。柔らかいアボカドがよく合います。シャキシャキした紫タマネギは日本のタマネギと少し風味が違います。ツナや卵は子どもたちが好む食材。小さい頃からこのサラダが大好きと言うの
が分かる、優しい味です。食事の後のお楽しみとなるデザートは、なんと5種類以上。ペルー出身の友人からの差し入れはカスタードプリンのような風味のお菓子。とっても甘いので、小さく切って、少しずついただきましょう。

(初出:共同通信社から全国の新聞に配信「異邦人キッチン」)