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© Hikita Chisato

中国のおはしを観察に②

2019.03.22

香港に行くと決めてすぐ、香港人のKylieにメッセンジャーで連絡をしてみた。彼女とは2016年に信州の湖のほとりで初めて会い、2017年台湾の森の中で再会していた。お互い、自分自身で作った小さな作品集をマーケットで販売していた時に知り合ったのだ。

香港に来ることがあれば知らせてねって言ってくれていたけれど、イラストレーターとして忙しくしているはずだから、3日前に言っても難しいだろうな…と、半ば諦めながらのメッセージ。でも、嬉しいことにKylieからすぐに「ぜひ会おう!」と返事が来た。到着の翌朝、宿泊しているゲストハウスの入るビルの下で待ち合わせをした。

その日は朝から雨が降っていて、Kylieはムスリムのようにショールを頭から被ってビルの入り口でわたしを探していた。彼女の友人にムスリムの子がいるそうで、その子に教えてもらったんだよ、傘を差すのが嫌いだからこれで十分。そう言いながら笑うKylieとハグをし、わたしはゴアテックスの上着を羽織った。宿泊したのは買い物客で賑わう尖沙咀駅の側だったので、たくさん建ち並ぶお店の庇づたいに行けば、そんなに濡れなくすみそう。Kylieがオススメしてくれる朝ごはんのお店まで、20分ほどおしゃべりしながら歩くことにした。

旅の行程②
Dim Sum Sum Dim Sum
点心の専門店。最寄り駅は「柯士甸站」で、街並みにどうも見覚えがあるなと思ったら、前日に空港から街へ移動した際に乗り換えをした駅でした。

観光客にも地元の人にも人気のお店で、常に相席になるくらい混み合っています。注文用紙にチェックを入れて店員さんに渡しても良いし、直接話し掛けるのもOK。中国語が読めず話せもしないわたしは、Kylieオススメの蒸しパンやお店の人気メニュー水餃子などを注文してもらいました。他のテーブルを見回すと、豚まんや揚げ物を注文している人も多い。大勢で来ていろいろ頼むのも楽しそう。香港のお料理は甘くないと聞いてはいたけれど、もちもちした皮にタレをかけて食べる料理を口にしたとき、台湾との違いに驚きました。台湾にも似たお料理があるけれど、香港の方がさっぱりしている!どちらも美味しいけれど、甘みが少ない方が飽きないような気はしました。

「お客さんも店員さんも、最近は中国から来ている人が多いよ。」言葉が分からないからわたしには見分けがつかないのだけれど、生粋の香港人は広東語を、中国からの旅行者や移住者は主に北京語を話すから、Kylieにはすぐ分かるようです。ついついわたしも「謝謝」と言ってしまいそうになるけど、香港では「唔該」(ムゴーイ、と聞こえる)と言うと良いそうで、まずはその言葉を覚えました。(2019.02.16の日記)