2018.05.05

おそろいのTシャツを着た、姉妹のようなキニマーン・カモンオーンさんとコミネ・ガモンラットさんは大学の先輩後輩という間柄。「タイ人代表として、おいしい料理を振る舞うよ!」と、張り切っています。タイ料理のポイントは、香辛料や調味料。キッチンには、ナンプラーやオイスターソース、チリソースに中国製のしょうゆが。日本のしょうゆは合わないようで、あまり使わないそうです。トムヤンクンスープには、レモングラスとバイマクルー(日本では「こぶみかんの葉」と言われます)という東南アジアのハーブが欠かせません。レモングラスは麺棒で押し、バイ・マクルーは手でところどころちぎり、香りが強く出るように下準備します。ホムデンというニンニクのような形をした、赤い皮のネギも特有の香り。バイマクルーやホムデンは、東京にのタイ食材の専門店で入手します。

キニマーンさんの実家では、料理はもっぱらお父さんの仕事だったとか。多くの親戚と暮らしていましたが、料理上手のお父さんはみんなの食事を手際よく、次々と作ってくれたそうです。「実家のスープに入っている食材は、どれもとても体に良い」と懐かしそうに話すキニマーンさん。コミネさんは、学生時代に日本へ留学し、日本人男性と結婚したので、この姓になりました。彼女の担当はナスと海老のスパイシーサラダ。ナスはトースターでじっくりと焼き、皮をむいてザクザクと切ります。それをゆでたエビ、バジルと一緒にドレッシングであえたら出来上がり。甘酸っぱいドレッシングが、柔らかいナスに染み込み絶品。翌週さっそく自宅で再現してまったくらいのおいしさでした。

(初出:共同通信社から全国の新聞に配信「異邦人キッチン」)