© Hikita Chisato

Message from Toru Kikuchi

2026.07.18

おはしと。これに続く言葉を、添えたくなるタイトルです。おはしと納豆。おはしと味噌汁。おはしと蕎麦。料理や食べ物の名前を添えれば、いつもの食卓や馴染みの店の風景がそこに広がります。おはしと私。おはしとあなた。おはしと娘。親しい誰かの名前を添えれば、その誰かがそのときどきに使っていた、あの箸やこの箸の姿が思い出されます。共通するのは、そこにひとの体温を感じること。おはしと何かから成る風景からは、いのちの鼓動が聞こえてきます。だからかもしれません。おはしのある風景のあるところから、この世界のさまざまな境界を溶かす試みを始められるかもしれないという期待を、私たちが共有できるのは。
菊地徹 栞日代表